焼肉 がーつる 恋の天使

 昼間働かせてもらっている輸入家具屋さんのオーナー、ホソップ、僕の3人で焼肉を食いに行ってきた。
 どちらかというと 「健康」 というものに対して特にこだわりがあるホソップとオーナーは、食いたいものを食い、飲みたいものを飲むんじゃといったそれが格好良いと思っているような男たちとは違い、【腹八分目】 をいつも食事に心掛けている男たちである。
 それに影響されてか、このところ僕も低カロリーな食事を好むようになり、健康体になってきたっぽい。
 ホソップは僕の2つ年上で今年31歳になる。
 嫁と娘がいて、「うちの嫁は天然だから」 的なことをたまに言うけれど、彼自身が天然であることに気付いていないのが、ある意味一つの美徳である。
 3名で大皿1枚と僕とホソップはライス。オーナーは魚介類とビールを飲んでいた。
 最初の大皿を食い終わった時点で、僕はすでに 「もう腹いっぱいっす」 と、淡白宣言をしたのだが、どうやらホソップの胃袋は本日かなり働き者だったようで
「うそ? 俺はまっだまだ 全然食える。 ばんっばんやちゃ」 と、時折富山弁を混ぜて得意げに更に大皿を注文し、腹いっぱいの僕は 『ホソップ食べれるんなら俺焼きますよ』 と、軽く紳士なお台詞をお吐いた。
 じゅー
 じゅー
 じゅー
 と、僕が網に肉をランダムにのせ、さぁ焼けやがれこのやろうと思ってまーた肉を網に置いたら
『あー ちょっと山田君。 ちゃんと肉置いてよ』 と神経質なホソップは、僕のハードボイルドな焼肉っぷりに注文をつけた。
「うわー ホソップ めんどくせー。 鍋とか焼肉のときにうるさい男とは金輪際焼肉したくないね ばっきゃろう」 と僕が吐き捨てると、このやろう言いやがったなといつもの小競り合いが始まり、オーナーは黙ってそれを見ながらビールをぐびぐび飲んでいた。
「はい、ホソップ。焼けたよ焼けた。じゃんじゃん食ってー」 と言いながら、僕は更に肉を網にのせていったんだけど、それから約5分後に
「山田君」
「ん? なんすか?」
「ちょっと止めて」
「? なんで?」
「俺さ」
「うん」
「はらいっぱいだわ」
 そんなふざけた台詞を吐いたホソップを凝視する僕とオーナー。
「あー 苦しい」 と腹をポンポン叩いているホソップ。
「ホソップさ」 と僕。
「なに?」 とホソップ。
「オーナーに金返しやがれこのやろう」 と僕が言うと
「このやろう。また言いやがったな」 みたいな感じになり、僕とホソップはまたいつもの小競り合いをしたのだが、それを冷静な目で見るオーナーは、一人で黙々とエビを焼き、「うん 美味い」 と言ってビールを飲んだ。
 焼肉は約2時間半で終了し、代行が来てさて乗りましょうかとなったのだが、このところオーナーの店の内外装をしている僕ら3人は、その焼肉屋のドアの部分をしきりに触り 「なるほど」 「ほっほーぅ」 「これなら作れそうっすね」 と、うーむと唸りながら早くしろよといった顔でこっちを眺める代行の運転手の人の目も知らず、しばらく焼肉屋のドアに触りまくっていた。
 オーナーに家まで送ってもらった後、昼間電話が掛かってきていた氷見の靴職人のがーつるに電話をした。
「もしもしぃ~?」 という、氷見弁でのもしもしに僕はすでにほぇ~となり、どしたの? といった話をした。
 メインの用事はすぐに結論が出て、次に結婚の話題になったのだが、いつものように美しきがーつるは全然良い男と縁が無いようで、「山ちゃんさ、良い男いたら紹介してくれっけ?」 と言われたので 「おぅ まかしとけぃ」 といつものように言ってみたら、がーつるから驚愕の台詞が飛び出した。
「でも山ちゃんさぁ、いつもまかせとけって言ってるけど、この2年くらい誰も紹介してくれないのは何で?」
 これにはさすがの山田も驚いた。
 何が驚いたかと言うと 「あ、ばれてた」 ってことに驚いた。
 そして僕はこれはちゃんと状況を説明せにゃならんぞなと、僕の本心をがーつるに語ったのだ。
「がーつるさ」
「うん」
「確かにその、男紹介してーって話になっても一度も誰も紹介してないけどね」
「うん」
「俺はその、これ本当に紹介したいとは思ってるのよ」
「ほぅほぅ」
「でもさ」
「でも?」
「言っとくけど、俺の周りにいる男って、みんな俺みたいな感じだけど、それでも良いの?」
「…。」
「…。」
「嫌やわ」
 こうして僕は、一生恋のキューピットとなることは無く、ハッピー・ターンとフライドポテト、可愛いオネーチャン達への報われない恋と、「どうせそんな台詞、誰にでも言ってんでしょ?」 といった女性達からの蔑みの目に打ちひしがれながら、オスカー、メスカーと名付けたぬいぐるみの犬達と戯れて、波乱の人生の幕を閉じるのだった。
 fin…

エイプリルフールは嘘を言っちゃいけない

 嘘を言ってもいい日 というわけで、何か一つ作り話でもしようかなと思ったんだけど、多分2年前のエイプリルフールに 「株をやってるんだけどさ、すんごい儲かってうっはうは」 みたいなことを書いたら、その後数人に 『良いよね、金持ってる人は』 みたいなことを言われ、なんのこと? って訊いたら 「株で儲けたんでしょ?」 ってなことを言われたので、それ以後やはりあまり嘘は言っちゃいけないんだなと改心して、今日は嘘は書かずに本当の話を書こうかなと思ったりしているわけです。
 このところ僕の中での日課として、近くにあるスーパーに閉店間際に買い物に行き、ビールを1本買って店員のおねーちゃんに 「まーたこいつかぃ」 って顔で見られるってのが流行しているんだけど、昨夜もやはり閉店間際に行ったらば、入り口の証明写真を撮れるマッシーンにスーツ姿の男の人が座っていて、ものっすごい真顔で画面の方を見ている場面に出くわしました。
 普通、そういった機械にはカーテンがついていて、それをシャーっと閉めて写真を撮るものなんだけど、どうやらその人はそのマッシーンを熟知していないようで、カーテン全開でボタンを押し、デキル男みたいな感じでアレしてたんだけど、そういったカーテンを閉め忘れるようじゃ面接に落ちるかもしれんぜと、僕はいつもの性格の悪さで以って、あーぁと思った。
 店に入って350のビールを1本持って、チョッコレイトでも食うかなとそういったものが沢山置いてあるっぽいところをふらふらし、店内では蛍の光が流れていたけど、うーむと一つ吟味してチョッコレイトを持ったレイト。
 レジに持って行くと、オネーチャンがピッとやり、「はい100まんえん」と言われたので、僕は財布からさっと100まんえんを手渡して店を出た。
 入り口の自動ドアの前には、店員さんがいて、どうもありがとうございましたと言ったけれど、そこには少し「こんなぎりぎりな時間に来るのはやめてちょうだい」といった表情が見て取れた気がしたので、僕はあどうもと軽い会釈をして外にでた。
 外はとても寒く、あぁ、あの暖かい日が懐かしいなぁと僕は少し郷愁に耽り、さてと、これから仕事だがやと家に帰ろうと思っていたら、もう一つの入り口側にある証明写真撮れちゃうマッシーンには、さっきいた男の人がまだ写真を撮っていた。
 簡単に見積もっても、僕が店に入って5分以上は経過しているはずで、そうなるとやはりスピードが売りであるはずのその撮影マッシーンは一度くらい撮影を終えているはずであり、それなのに閉店した店内の撮影マッシーンで、未だに写真を撮っているこのスーツ姿の男性は、確実にエンジニア系の仕事に就こうとしているのではないのだなと、マーロウの影響を受けっぱなしの僕の気持ちはすでに貧しい私立探偵になったのじょんじょん。
 私立探偵で思い出したんだけど、昨日前の仕事の同僚だった横ちゃんから電話が掛かってきた。
 横ちゃんは僕より3つ年上の元ヤンキーなのだが、これ驚くほどに頭がよく、恐らく僕の周りにいる人の中では最もIQの高い人である。素行の悪さをどう誤魔化したのかは知らんけども、高校卒業後に法律を学びに大学に通い、途中からギャンブルにはまってダメになり、結婚して子供が生まれ、凝った名前をつけようとしたのに女房&家族から大反対されてちぇっとなった人である。
 そんな彼が一番最初に就職活動をしたのは、東京の探偵事務所だったらしく、ことごとく全て断られたけど、昨年始めた会社が軌道に乗れば、後はスタッフに任せて俺は探偵になるとずっと言っている。
 実際、そうなりそうで面白そう。
「あ、革で有名な山田先生ですか?」
「…。」
「山田先生ですよね?」
「…。 横ちゃんさ、いい加減にしてくんない?」
「あちゃちゃ~」
 大体、こんな感じでいつも話が始まる。
 僕の携帯にかかってくる電話は、大抵そのように初っ端から面倒くさい。
 ケースケは 「あ、山田でんき?」 もしくは 「今夜もやまだ?」 だし、横ちゃんは 「山田先生ですか?」 だし、ぴやのやさんに至っては、僕よりも確実にテンションが低いくせに 「あーあ 今日も相変わらずテンション低いね」 と言ってくる。
 僕が電話に出るときにテンションが低い理由をその3人は全く気付いていない。
 エイプリルフールとは正反対に、正直に率直に、実直にストレートに声を大にして言いたいことはたった一つだけである。
「そんな泥臭い男たちと話すとわかっていたら、声も低くなるぜよ」 だ。
 りおちゃんとか、がーつるとか、チッチとかさ、(ざっきーは人妻になったので、僕の反応はすでに冷たい)そういったその、声に華のある人と話すときなんかはもう、子犬が寂しがっているような声を出す僕ですけども、おっさんとか、面倒くさい人とか、今夜もやまだ? とか言ってくるとわかっている人に、どうやったら明るく接すことが出来るのか、恐らく今後も僕にはさっぱり答えが出ないだろう。
 神様、僕にかかってくる電話は全て、可愛いオネーチャンからのみとしてください。 だ。
 で、横ちゃんからの電話は、元気か? って話で、はぁ元気ですよ、横ちゃん会社の方は順調なの? って訊いたら
「ったりめぇだろ。 お前と一緒にすんな」 と、これまた早く電話を切りたいような台詞を言われ、うんうんはいはいそうっすね、それはいいから焼肉食いたいんすけどと話を変える。
「そっか。食え」
「うん、だから、食いたいんす」
「勝手に食え」
「うん、横ちゃんさ、ちょっと生意気なこと言っていいっすか?」
「おー、良いぞ。言ってみろ」
「連れてけ」
「あちゃちゃ~」
 結局、横ちゃんの都合が良いときに連れてってやると言われたので、横ちゃんさ、やっぱり格好良いよね。なんつーかその、【「男」が服着て歩いてる】 って感じするもんねと散々持ち上げ、ばっかやろうと言っていたけど、ありゃ確実に焼肉連れてってくれる感じだなと、長年の「なんか食わせて訓練」によって培われた僕の直感は、ぴっかーんとなった。
 このところ、それほどまるっきり寝てないってわけじゃないんだけど、目の下にクマができて、僕はいつも眠いベアーと感じている(←クマなだけに)
 結局、その駄洒落を書きたいが為にこんな無意味な言葉の羅列をした。
 眠いベアー。
 それほど情報処理能力に長けていると言えない僕の頭の回転は、睡眠不足も圧し掛かり、のろのろと牛のように遅くなっている。これは頭にいろんな情報をギュウギュウと詰め込んだせいだろう(←牛なだけに)
 ぎゅうぎゅうと詰め込んだせいだろう。
 牛なだけにね。
 あ、それと関係ないけれど、田舎にはなんとも残念な名前の店が時々ある。
 僕はそれを見る度に少し悲しい気分になる。
 例として
1.【来夢来人(ライムライト)】 チャップリンの映画から取ったのかはわからんが、特にスナックに多い。
2.【布恋人(フレンド)】 手芸屋さんに多い。
3.【犬ドッグ】 「猫キャット」は今のところ見つからない。
4.【スナック珍々】 これはさすがに無い。
 おやすみなさい。
 目の下にクマが出来て、眠いべあー
P.S
 キリが良いってことで、コメント機能再開しました。
 スパム多いみたいなんで、コメント承認機能付いてます。あしからず。

エコバッグ 読売新聞 『優しさでも勝ってますよ』 

【富山で一番可愛い女の子】 でお馴染み、そして山田が恋し続けていることでお馴染みの、りおちゃんが来月10日から富山県高岡市でエコバッグ展みたいなのを主催するってんで、山田さん、何かバッグとかあれば出しませんか? って誘ってもらい、へい、りおちゃん、君の誘いを断るってぇことは即ち、俺が男じゃなくなるときだぜてやんでぃってな心意気で以って昨夜22時くらいからトンテンカントンテンカン、ジャージャージャー、 「あ ウンコしてぇ」 、トンテンカントンテンカン、(コーヒー飲みたい。豚畜生め)、ガガガガガ、チクチクチクとやりまして、まずは注文をもらっていた首輪完成。
 そんでそっからエコバッグに行くバッグじゃと、おりゃりゃおりゃおりゃと作業して、結局朝方に完成、寝て、朝10時に隣の爺ちゃんの日曜大工の音で目が覚めて、昼過ぎに高岡に行って、へーぃりおちゃーん、今日も可愛いぜマドモアゼルつって、3点を手渡して本日すでにおねむなりけり。
 昨年末だか、今年の年始めか忘れたけれど、我が家で無理矢理開催された 「たこ焼きパーティ (通称たこぱ)」 のときに、りおちゃんが彼氏を連れて来たもんだから、あーぁそろそろ天国にいる誰かさんは俺にチャンスを与えてくれても良いんじゃないのと、軽くカート・ヴォネガット・ジュニア的な思考で以って 「りおちゃん、彼氏とは順調なの?」 って訊いてみたら 「うん」 と即答、はいそうですかと気分はやはり、ビバ、ジェントルマンスピリッツ。
 駐車場にりおちゃんの車が見当たらなかったんで、もしかして彼氏の車で来たのかなと思い、「りおちゃん、車は?」 って訊いたら 「あ、あの奥の方に停めてあるんぜー」 と、可愛い子の可愛い富山弁にほぇ~となり、「そっかそっか、彼氏の車で来てたのかと思った」 と言ったら
「彼氏ね、車持ってないの」。
(チャンスじゃ)
「りおちゃん、俺ね、車持ってるよ。 えらい? えらい?」 ってトトロのメイぶって訊いたら、「うん、えらい」
 ひゃっほーぃ ひゃっほーぃ、俺は彼氏に車では勝ーてたー♪ と、もうすぐ29歳になる男とは思えない小躍りっぷりを発揮してたら、りおちゃんが笑顔で
「山田さんは、優しさでも勝ってますよ」
 と、僕にとっては 「抱いて☆」 って言われるのと同義な台詞をもらい、店の中でププッピドゥと腰をくねくねくねくねくねっくね。
 以上、りおちゃんと山田の恋物語は終了。 今頃りおちゃんは彼氏とうふふあははと楽しく過ごしているんだと思います。
 はい、次。
 先週金曜に読売新聞の人がうちに来て、あぁこんにちはと話をしました。で、ちょっと話をしていたら、2年くらい前に一度取材してくれた方だったことがわかり、お互いにもう、あぁ、その節はどうもとなんとも少し照れ笑い。
 木曜の深夜に家を掃除して、工房掃除して、車の中に商品ばしばし突っ込んで、よーしこれなら今すぐにでも移動販売できるぞなもしといった準備をし終えていたんだけど、実際取材が始まると雨がざーざー降ってきて、結局、僕が車の前で看板を持ち、はにかんだ笑いをしている記事になることで落ち着きました。
 恐らく、予想以上にひきつった笑いになっていること必至なので、来週金曜とかに掲載される記事を読む方は、【山田ははにかんでいる】 といった心情を前提に、新聞を開いてくださいっす。恐らく笑えると思います。そのひきつりっぷりが。
 これでいよいよ○○をしなきゃならんといった展示会とか取材とか、大掃除とかが終わったので、すみませんけど少し時間掛かりますとお願いしていた首輪とバッグの注文をわしゃしゃわしゃしゃと頑張るぞなもし。
 あ、それとオーナーと取り替えた自転車、通称マイケル・ジャクソンのペンキ塗りもせにゃならん。待ってろマイケル、立派に整形したるぜな。
 今週は怒涛でした。わしゃ、疲れたで。
 寝るぞなもし。
 やっぱり寝ない。

わらしべ長者とパブロフの犬

 1年くらい前なのか、果たしてそれより最近なのかは全く覚えてないけれど、「ミャケ君の前で平気で屁をこく女」 ことミャケ子が車買ったから使ってないとのことだったので、じゃあちょうだいともらったオレンジ色の折りたたみ自転車が、昨日マウンテンバイクに変化した。
 車のタイヤ交換をせにゃならんけど、あの車を持ち上げるジャッキを持っていなくてどうしたもんかなぁと困っていたら、昼間働かせてもらっている輸入家具屋さんのオーナーがじゃあウチに来たらすんごいジャッキあるから使ってええよと言ってくれてわーいとなり、昨日オーナー宅にお邪魔して、ジャッキを借りてタイヤ交換をし終わったら 「ダーヤマ。前にダーヤマが作ってくれた焼き鳥美味かったわー」 と言われ、あぁそれはありがとうございますと言ったら、「うん。ダーヤマが前に作ってくれた焼き鳥は美味かった。 なぁ?」 とオーナーの奥さんに言い、「うん。美味しかった」 と言ってもらい、また僕はあぁありがとうございますとお礼を言ったら、「だから、この前ダーヤマが作ってくれた焼き鳥は美味かった。 ダーヤマ、これ、ここに七輪があるのよ。しかも、炭も買ってきた」 とオーナーはニコリとしながら僕に言い、薄々感づきながらも 「はぁそうですか。じゃあ僕はそろそろ…」 と答えたら 、「じゃあ私、台所片付けてくる」 と奥さんに言われ、子供たちがスーパーマリオで盛り上がる声を背中に受けながら、鶏肉に下味をつけて、程よい大きさに鶏のモモ肉を切り、串に刺して焼き鳥は完成した。
 僕は焼き鳥屋に転職しようかと思うくらいの手際の良さとその焼き鳥の美味さに感動し、今日から僕は 【ヤキトリ王子】 だと勝手に自らに命名した。
 オーナーは全体的に柔軟な考えを持ってる人で、夏になると休日の朝には近くにある海に浮き輪と本を持っていき、浮き輪に乗っかって本を読んでいるような人で、それもあってか、僕にくれた自転車で海の中を走ったからサビついてるけど良いの? と言っていたけれど、正直僕の折りたたみ自転車の方が雨風に晒されていた為に全体的にサビていたので、俺のも凄いサビてますけど良いっすか? といった話になって、最終的にはお互いに万歳となったので今までどうもありがとうと僕は思い、折りたたみ自転車という名の嫁を出し、マウンテンバイクという名の婿養子をもらった。
 その婿養子の名を一体何にしようかと思っていたんだけど、ちょいとボディの色も薄れてきているからよーしこの際だからこの可愛い婿養子を赤いペンキでボディをおりゃりゃと塗って整形手術をしてやろうと思ったので、その婿養子の名は 「マイケル・ジャクソン」 と名付けることにした。ビバ、擬人化。
 先週土曜日から、その輸入家具屋さんの店をリニューアルしようぜ作戦が始まっていて、入り口の部分を補強して、ペンキで壁を塗り塗りしている。
 本日はそのペンキ塗り作業の最終段階に入り、仕上げをするぞとオーナーとホソップと僕でペンキ屋になり、オーナーに借りたツナギを着てペンキを塗り塗りした。
 そのペンキ塗り作業が完了し、じゃあ次は裏にボードを貼るぞ作戦へと移行し、僕が寸法を取ってボードに線を入れ、ホソップがその線にならってボードを切り、切り終えたボードをオーナーが打ち込んでいくという作業になったんだけど、やはり素人3人がいくら頑張っても作業は思ったよりも進まず未完成のまま次回持ち越しとなったんだけど、正直その出来栄えは予想以上に良い感じで、オーナーとホソップと僕は、そのボードを貼った壁から10メートルほど離れ、3人ともいつの間にか腕を組みうーむこりゃ予想以上に綺麗じゃなとムフフムフフと盛り上がった。次回作業がまた楽しみになった。
 それからまた事務所に入って、色々と仕事をしていたら、ホソップが僕の頭を見て 「あれ? 山田君、なんか頭についてるよ」 と言い、「え? 何すか?」 と頭を触ったら、頭部左側にペンキがついていることに気付いた。
 オーナーは 「ダーヤマ。CCBみたい」 と言い、やはりそう言われたらこれをやるしかねぇべと僕は思い、ドラムを叩いているフリをして 「止 め て♪ ロマンチック♪」 と若干声を張って歌ったら、オーナーとホソップに (やると思った) といった顔で微笑まれ、僕はやらなければ良かったなぁと自分のベタさに少し反省し、何気なくオーナーの頭を見たらば、オーナーの頭にもペンキが付いていて 「あ、オーナーの頭にもペンキ付いてますよ」 と言ったら、「あぁ、ほんと?」 と聞き返されるだけに留まった。
 僕は (あぁ… 歌わないんだ…) と、少し残念に思い、『ホソップ、オーナーにガツンと言ってやってちょうだい!』 と僕は思い、期待の眼差しで以ってホソップの方をギュンと見たらば、ホソップは他の仕事に夢中になっていて、全くその会話を聞いていないようだった。
 僕は、今年初の濃い孤独感に苛まれたものの、ここで話を終えたら江戸っ子の名が廃るぜぃと、東京に行ったのなんて3回くらいしかないくせに、似非江戸っ子っぷりを発揮して、めげずにオーナーに、『おーし、それならここにCCBが2人誕生したってわけっすね』 と言ったらば、オーナーはさも興味無さそうに 『うん』 とだけ言い、じゃあ3人目のホソップももしかしたら頭にペンキついてんじゃないの? ってな空気感満載で仕事に没頭しているホソップの頭を見たらば、ホソップは坊主頭なのでペンキが付くこともなく、ホソップのパチパチとキーボードを叩く音だけが事務所内に響き渡り、僕はただ悲しいふりをした。
 いつ掲載かは全くわからんけども、miさんの紹介で読売新聞の人が取材に来ることになった。
 僕としては 【富山一の素敵ボーイ 山田・ソフィスティケート・和史。今日も女の子にもってもて】 といった見出しで以って新聞の一面を飾れたらなぁと思っているけれど、恐らくきっと、いや確実に富山に配られる読売新聞の片隅に掲載してもらえることになったっぽく、miさんどうもありがとう、あなたの成分の半分は美しさ、そしてその半分は優しさですねとまたいつもの 「綺麗な女性には綺麗と言うべし」 といった条件反射とその世渡り上手っぷりな台詞をここに書き、いつまで続けることが出来るのかはわからない 「もう ダーヤマったら でも、許しちゃうぞ☆」 ってなキャラで以って、今後も続けられるだけ続けようといった腹黒さを見せながらも、この文章を消さない僕の心意気に乾杯だ。俺、あと1年強で三十路じゃない。
 さて、そろそろ仕事しよう。 新聞に掲載されるってんなら、そろそろ県外出張のことも考えて商品作ってプランを練って、車の中で寝る為の寝袋買わねばならんぜよ。
 仕事じゃ仕事じゃ仕事じゃなもし。
 あ
 靴下に穴空いてる。
 それにもめげない僕の物持ちの良さに乾杯じゃ

宝じゃ 宝じゃ お宝じゃ

 皆さんこんばんわ。
「ダーヤマの笑顔ってさ、子犬みたい。 抱きしめたいわー」 って、可愛いオネーチャン達に言われ続けること28年。色々苦労もしたけれど、やっぱり僕はソフトカツゲンと、ハッピーターンが大好きさ。 で、お馴染み、山田・顔の変なとこから毛が生えてきた・和史でぇ ございます。
 てやんでぃ。
 これまたかなりローカルなお話になりまして、富山の人でさえもあまり興味が無いような話なのかもしれませんが、書いたもん勝ちってなわけで書いちゃうんですけども
 本日、富山市にて、大きな古本屋がオープン致しました。
 いやー
 興奮したずら。
 今日は世の中何の日なのかは知らんけれども、祝日だったみたいでね、この日をめがけてその古本屋がオープンしちゃったわけなんですが、そうなるともうさ、ケンタとホームセンターと古本屋と可愛いオネーチャンが大好きな男としましては、仕事終わってから行くしかねぇべと早速ぶぃーんと車を走らせて行ってきたんですけども、もうね、そこはもう、宝の山なんでぇございます。
 どっかに行く度に、そこにある古本屋に行っては安い本を買って喜んでいるんですけども、その中でも特に好きなのが、105円で売られているあの 「全集」 ってやつでね、でも残念ながらすでにオープンから月日の経った古本屋には売れ残りの全集しか売っていなくて、あーぁこんちきしょうとなるんですが、本日オープンとなりゃそりゃ沢山あるでしょうとそこそこ急いで行ってきたわけです。
 いや、あるある。
 その全集の棚なんかもう、手付かずのまま、綺麗にびっしりと全集が詰まっておるわけです。
 今までちびちびと貯めてきた山田貯金。ここで使わずどこで使うんでぃ と、似非江戸っ子気質で店内に入り、(全集はいつも古本屋の隅にある) という読み通り、そこに向かってどばーっと早歩きして、片っ端から両腕に突っ込んで、いぇーい いぇーい。
 本日の収穫、ドストエフスキー2冊、バルザック、ジョセフ・コンラッド、シェイクスピア2冊、トーマス・マン、ディケンズ2冊、ゲーテ、スタンダール2冊。これが全集で、後はレイモンド・チャンドラーの文庫本2冊と、ベタだけど 野崎訳の 『ライ麦畑~』 の文庫本を買い、それでも合計2000円に届かないというこの買い物上手っぷりっぷり。
 いやー 久々な興奮っぷりっぷりです。
 人生に対するこだわりってものが皆無のように思われている僕ですが、僕の中のたった一つのルールとして
【書店で本を買おうと思ったときに、その本がどれだけ欲しくてもカバーが少しでも破れてたり、折り目が入っていたらそれは古本として扱う】
 というこれはこれは厳密なルールが存在していまして、悲しいかな、そこらにある大型書店ってのはその辺のケアがされてない場合が多いんです。でも古本の全集になるとさ、ちゃんと外側に厚紙で作られたカバーがあって、中身も 「これ、一度も読んで無いんじゃないの らっしゃい」 ってのが多々あって、そりゃもう興奮冷めやらぬ、素敵な28歳の出来上がりじゃぁないですか。うんうん。
 うん、今まで以上に全く意味の無い文章で申し訳ないんですけども、この喜びを誰かに伝えたいんだけど、結局これを読んでる人も、小学生がチンコ出してはしゃいでいるのを見るような嘲笑全開な目、もしくは、僕が忙しく働いているときに (コーヒー飲みたいんだけど。早くしろ。豚ちくしょうめ) って思っている、八尾のなんとかさんって人の遠くを見つめるような目で読まれているのを書いてるこの時点で薄々感づいてはいるんですが、喜ばしきこの日にね、やはり書きたいじゃ あ~りませんか。
 そんなわけで、僕も本日の格言を一つ。
【他人が喜んでいるときって、なんか面白くないよね】
 おやすみなさい。