こんな面白い話

 

「昨日、こんな面白いことあってさ…」

 で続く話が大抵あまり笑えなくて、それでもなんだか悪いからということで、「へ~」 とか言いながらなんとなーく半笑いをするか、もしくは意味も無く余計な質問をすることでお馴染みの山田です。

 本日、日曜日。晴天です。

 実はですね、昨日こんな面白いことがありました。

 チャビがロープを持って来たので、それで遊ぶべかと僕は立ち上がり、チャビの口からロープを取ろうと思って前かがみになったら、机の角に肛の門を強打して 「わぁー」 と普通に声が出ました。

 あれは口から出た悲鳴ではなく、肛の門から出た悲鳴だと思います。

「へ~」

 昨日、こんな面白いことがありました。

 ホワイトデーということで、バレンタインに唯一チョコをくれた可愛いお客さんに商品と一緒にチョコをお返ししました。

 夜にメールが来て 「バッグありがとー。それとチョコもねー」 といった内容だったので、「遅くなってごめんねー。 君のことを考え続けていたらバッグ渡すの遅くなっちゃったよ。 今度二人でメシでも行く?」 ってメールをしたら

「高級すき焼きなら行っても良いけど」

 と、完全に僕に恋している返事がありました。

「じゃあとりあえず吉野家で」

 と返信をしたら

 音信不通になりました。

「へ~」

 
 昨晩、こんな面白いことがありました。

 寝ようと思って布団に入ったら、案の定チャビも布団の中に無理矢理入ってきました。

 チャビは僕の腹に背中をぴったりとくっ付けてすやすやと眠り、可愛いなぁ可愛いなぁと腹とかを撫でていたら屁がしたくなりました。

 布団の中の密封された空間で、僕は密プゥ(←うまいべ?)をしたら、その20秒後くらいにチャビが布団から大急ぎで出て行きました。

「屁~」

 今日も山田の文才が飛び出ましたね。

 よし、今日も100点満点で合格です!

春はあけぼの

 
 日曜日ということもあり、外出でもしようぞと一人古本屋へ行ってきた。
 今日は何か安くなっていたのか、それともタイミングが悪かったのかはわからんけども、店の中は少しだけ混んでいてあぁ人が多いのって嫌いだなぁと思いながらも全集とかが置かれている棚に向かい、一人でふむふむ。
 そんでヨーロッパの美術館全集みたいな本があったので、それをぱらぱらとめくり、なるほど、なるほど、へぇー そら知らんかったぞなもしと思い本を閉じる。
 その全集の棚のすぐ隣にはアダルトな本とかDVDとかが置かれているんだけど、案外そこで品定めをしている、ジーンズの丈が妙に短いおっさんとかが多い。
 それは決して悪いことではないとは思うんだけど、中古ででも良いから観たいというその根性は僕にさえ無い。
 その中に一人、女性が混じっていることに気付いた。
 白昼堂々、女性がそんなアダルトな棚の前で本とかを読んでいるのを見るというのは今までに無かった。
 しかも、その女性、制服を着ている。
 女子高生のようだ。
 僕は何かの罰ゲームとかか? と思ったが彼女の周りにそれと思しき女性はおらず、その本の読み込みの深さから見てもやはりこれは自主的なものであることは間違い無い。
 そうかそうか、最近のヤング達はこんなことになっているのか。
 僕はちょっとしたジェネレーションギャップを感じ、その場を離れようと思い、一度ちらっとだけ顔を見てその場を立ち去った。
 否、正確には立ち去ろうとした。
 そのときの僕の動作は、大袈裟では無く僕の人生の中で一番の速度でその行いをしたと今でも確信している。
 そう、僕は二度見をした。
 先ほど、ちらっと見た顔が何か妙に引っかかり、一度背を向けたにも関わらず首だけをまさに180度回して彼女の顔をもう一度見た。
「 ぁ 」
 と自然に僕の口から小さい音が出た。
 やはりそうだったのだ。
 最初にちらっと見たときに感じたあの僕のセンサーに間違いは無かったのだ。
 そう
 その女子高生は
 おっさんだった。
 女子高生にしてはやけに背が高く、そして太っていたことには気付いていた。
 そしてその太い足に黒のストッキングをまとい、スカートはぎりぎりまで短くされていた。
 もしかしたら大都会 東京に行けば特に驚くことではないのかもしれない。
 だが、ここは富山県。
 そんなことが僕の平穏な生活の中で繰り広げられるなんてことは考えたことも無く、僕は自分が完全に平和ボケしているのだと気付いた。
 おっさんが、女子高生の格好をしてアダルトな本を立ち読みしている。
 こんな非常事態に僕は一体どんな行動を取るべきなのかを全く準備していなかったのだ。
 ぴやのやさんとか、ケースケみたいなあの残念という名の負のオーラをまとった人間達であれば、そんなもんは田舎の古い民家の屋根の上に、アメリカの国旗が掲げられているといった程度の違和感でしか無いのかもしれないが、僕のように 「グレート・ギャツビー」 のニックばりのまともな精神を持つ人間としては、その事態に対処しきれるだけのキャパが備わっていないのだ。
 とにかくその場を後にし、違う本棚へと向かった。
 しばらくすると店内にいる数人が気付いているということに僕は気付き、妙にその空気がざわざわとしていることがわかる。
 本物の(?)女子高生3人は 「え? え? みんな気付いてないの?」 と、あからさまに大きな声でその危機を告知していた。
 一人の女性はその棚に近付こうとしたが、はたと立ち止まり、目を大きく開いて足早にその場から離れた。
 一人の男性は、にやけながらその本棚から離れた。
 僕は思う。
「あのおっさんに 『お仕事は?』 って訊いたら怒るのだろうか」
「あのおっさんに 『そのストッキング、薄過ぎじゃないすかね』 と言ったら、怒るのだろうか」
「あのおっさんに 『おい! 家に着くまでが学校だぞ!』 と怒ったら、翌日から普通の服に替えるのだろうか」
 だが考えるだけで、行動に移せるような度胸は僕には備わっていない。
 そしてこのざわつく店内にも、そんな度胸のある人間はいない。
 情けない。
 僕はなんて情けない人間なのだろう。
 あのおっさんは確実に、ポルコ・ロッソへの罪状と同じものが発行されていてもおかしくないではないか。
 そんなことを考え続けていたら、いつの間にかそのおっさんは店内から居なくなっていた。
 今更ながらで情けないが、せめてものレクイエムとして僕はそのおっさんに名を与えることにする。
 あのおっさんの名は
「 ふとっちょ 」 とする。

ライオンキング的なね


 すでに皆さんお気づきかとは思うんですが、我が家のチャビはとても可愛いんです。
 壁の破壊や、ドアの破壊、わざわざウンコをくわえてきて布団の上にぽとりと落とすなんてことも最近は慣れたもんです。
 「おやおや、チャビくんはまた僕の布団の上にウンコを置いたんだね?」
 ナイス プレゼント フォー ミー
 それくらいの寛容さを僕は身に付けております。
 そうです。器がでかいんですね。
 わーうつ かいでー です。
 そんな我が家のチャビくんなんですが、このところどうもゲージの中で眠るということを忘れてしまっているようで、このところはもっぱらゲージの上で眠ります。
 似非ライオンキングです。
間違い
 ↑ 我が家です。
 古いです。
 んで、わかりづらいですが、一番右の扉の下部分は、チャビの体が通り抜けられる大きさに穴が開いております。
 チャビくんは飼い主同様、面倒臭がり屋さんのおちゃめっ子で、既存の扉という概念を吹き飛ばすほどのクリエイティビティーが彼の頭脳には備わっています。
 扉は開けるものじゃない
 破るものだ
 しょうもない政治家のしょうもない自伝の帯みたいなあれですが、チャビはその辺の概念にはとらわれない子なんですね。
 賢い。
 子犬の頃ってのは犬はどんなんでも可愛いもんです。
 ありゃもう、動くぬいぐるみです。
 良い意味でしょんべん臭いというか、いたずらをいらずらと思わない無垢なところとかはもう、見ているだけでよだれが出てくるんですが、やっぱりその成犬になって人格ならぬ犬格が付いて、遊びとかご飯とかでテンションが上がる様は見ていて楽しいもんです。

 こんなときもありました。

 こんなときもありました。

 こんなときもありましたね。
 チャビちゃん
 一度、あの頃に戻ろっか?
 まーた壁を削ってるってな