以前、ジュリーにも「なんか写真家の映画始まりましたよ」って話を聞いていたんだけど、先日ナコが借りてきていたので昨晩一緒に観た。
映画の中でヴィヴィアン・マイヤーの写真を見た写真家の人が「すでにそれに近い存在の写真があると、以降はどんなものも亜流と呼ばれてしまう」みたいなことを言っていて、まぁ確かにそうだろうけど、いろんなものに影響されながら新たな流れが生まれていくっていう中で、彼女が撮った写真は亜流か傍流かの議論がなされているんだけど、もしかしたら彼女自身はそうして他の人にあぁだこうだと言われるのが面倒で、敢えて発表していなかったのか、それとも単純に他の人に見せるよりも、自分の撮った写真を見て喜びを見出すタイプだったのかなぁとかもちょっと思った。
でも、そういった芸術の中で新たなものを見出すのって本当に大変だろうなと思う。
特に写真ってのは、その目の前にあるものが出てくるものなので、そういった議論は不毛とまではいかないだろうけど、別に良いんじゃないのというのも多少思いますよね。
彼らは天才。
きちっと作品として仕上げられてしまう才能と、余計なことを考えずに写真に没頭できる人たちなんだろうなと思う。
その映画を観ていたら、妙にジュンクさんのことを考えてしまって、稀有な才能を持っている多くの人はきっと、刹那的で楽観的だけど持論があって、それが僕はとても羨ましいなぁと思ってしまうのでした。